社会復帰促進等事業の概要



労災保険では、業務災害又は通勤災害により被災労働者及びその遺族に対する各種の保険給付と併せて被災労働者の社会復帰の促進、被災労働者やその遺族の援護、適正な労働条件の確保等を図ることにより労働者の福祉の増進を図ることを目的として社会復帰促進等事業を行っています。


 社会復帰促進等事業は、大きく3つの事業に分かれています。

(1)社会復帰促進事業(労災保険法第29条第1項第1号)


a)
労災病院、医療リハビリテーションセンター及び総合せき損センターの設置、運営
 労災病院・・・全国に32ヶ所設置(福島労災病院(いわき市))
 医療リハビリテーションセンター・・・全国に1ヶ所設置(岡山県加賀郡吉備中央町)
 総合せき損センター・・・全国に1ヶ所設置(福岡県飯塚市)


b)
労災委託病棟の設置
 労災病院の設置されていない地域に労災患者のための医療施設を設置し、その運営を既存の病院(公益法人の病院)に委託。(全国に2ヶ所設置)

c)
労災リハビリテーション作業所の設置、運営
 労災による重度せき髄損傷者及び両下肢に重度の障害を受けた方に対して、医学的リハビリテーションを行いながら元の職場又は有利な適職に復帰できるようにするための作業所を全国で6ヶ所に設置・運営。

d)
外科後処置
 療養(補償)給付は、労災による傷病が治った後は支給されないことになっているが、例えば、手足の切断部が治った後に義肢を装着するための再手術や顔面の火傷が治った後に残った醜状をなくすための整形手術等は職業生活や社会生活に復帰するためには必要不可欠なものであるので通常の療養(補償)給付とは別に制度を設けて支給。
 外科後処置は、全国の労災病院又は労働局長が指定した全国約180ヶ所の国公立病院等で実施。


e)
義肢等の支給
 労災により傷病を被った労働者で四肢喪失、機能障害等の残った場合は、その障害の程度に応じて障害(補償)給付を支給しますが、その社会復帰には、義肢その他の補装具が必要不可欠であるので、労災保険では社会復帰促進事業として義肢等の支給を無料で実施。
 支給する義肢等は、義肢、上肢装具及び下肢装具、義眼、補聴器、車いす、かつら等を含め23種目。


f)
アフターケア
 労災によりせき髄損傷、頭頸部外傷症候群、慢性肝炎、振動障害等の傷病にり患した方のなかには、その症状が固定した後においても後遺症状に動揺をきたす場合や後遺症害に付随する疾病を発症する場合があることから、アフターケアとして、必要に応じ予防その他の保健上の措置を講じる。
アフターケア対象傷病
 せき髄損傷、頭頸部外傷症候群、慢性肝炎、振動障害、虚血性心疾患、脳血管疾患、サリン中毒、精神障害その他
アフターケアの範囲
 各傷病別に、診察、保健指導、保健のための処置、検査、保健のための薬剤の支給を行う
・アフターケア対象者
 各傷病別に定めており、その対象者には、健康管理手帳を交付
・アフターケア実施医療機関
 労災病院、労働局長が指定した病院等


g)
労災はり・きゅう施術特別援護措置
 頸肩腕症候群、腰痛、振動障害等の傷病者で傷病が治ゆし、障害(補償)給付の支給を受けている方のうち、はり・きゅう施術を必要と認めた場合に治療を受けることができる措置。
治療内容・・・1年以内の期間に1月につき5回を限度で労働局長が指定する施術所で実施。


h)
その他
 労災によるせき髄損傷者に対して足を使わなくても運転ができる特殊自動車の購入資金の貸付けのほか、以下の制度により社会復帰の促進を図る。
  イ 在宅介護住宅資金及び自動車購入資金の貸付
  ロ 社会復帰指導員の配置
  ハ 振動障害者社会復帰援護金の支給
  ニ 振動障害者雇用援護金の支給
  ホ 振動障害者職業復帰促進事業特別奨励金の支給
  ヘ 長期療養者職業復帰援護金の支給
  ト 職業回復訓練
  チ 休養所の設置、運営



(2)援護事業(労災保険法第29条第1項第2号)


a)
特別支給金の支給
 業務災害又は通勤災害により被災した労働者又はその遺族に対しては、所定の保険給付が支給されるほか、社会復帰促進等事業として特別支給金が併せて支給される。
 ※以下の特別支給金の支給申請は、原則として、各々の保険給付の請求と同時に行うこととなっています。
(特別支給金の種類)
  休業特別支給金
  障害特別支給金
  遺族特別支給金
  傷病特別支給金
  障害特別年金(一時金)
  遺族特別年金(一時金)
  傷病特別年金
 特別支給金の内容については、「労災保険給付及び特別支給金の内容一覧」を参照。


b)
労災就学等援護費の支給
 被災労働者の子弟又は、その遺族の中には、進学をあきらめ又は学業を中途で放棄せざるをえない場合が多いため、学資等の支弁が困難であると認められる者に対して労災就学援護費を支給。
対象者・・・障害等級1級~3級の障害(補償)年金、遺族(補償)年金、傷病(補償)年金を受ける者又はその家族
労災就学等援護費の額
小学生1人月額12,000円、中学生1人月額16,000円、
高校生1人月額18,000円、大学生1人月額39,000円


c)
労災就労保育援護費の支給
 被災労働者やその遺族の就労状況を考慮し、未就学の児童を保育所、幼稚園等に預け、その費用を援護する必要があると認められる場合に支給。
対象者・・・障害等級1級~3級の障害(補償)年金、遺族(補償)年金、傷病(補償)年金を受ける者又はその家族
労災就学等援護費の額
児童1人月額12,000円


d)
年金担保資金の貸付け
 労災年金を受給している方のうち、子供の入学、結婚、医療等の資金を臨時に必要とする場合、労災年金受給権を担保に労働者健康福祉機構が小口資金の貸付を行う。
 貸付額は、年金の年額の1.2倍以内で、最低10万円から最高250万円まで。


e)
労災特別介護施設(ケアプラザ)の設置、運営
 労災特別介護施設(ケアプラザ)は、家庭において適切な介護を受けることが困難な高齢・重度の労災年金受給者のための入居施設で、その状態に応じた介護サービスを全国で8ヶ所で受けることができる。運営は()労災ケアセンターが行っており、東北では宮城県富谷町に「ケアプラザ富谷」を設置。

f)
労災ケアサポート事業
 労災ケアサポーターを(財)労災年金相談所(室)に配置し、在宅介護に関し、介護方法の指導、介護機器や住宅改造等に関し、アドバイス、各種公的サービスの利用について各種相談援助を行う。

g)
労災ホームヘルプサービス事業
 在宅重度被災労働者に対して、専門的な技術を身に付けた介護人(労災ホームヘルパー)を派遣し、一定の自己負担のもとに介護サービスの提供を行う。

h)
その他
  イ 休業補償特別援護金の支給
  ロ 炭鉱災害による一酸化炭素中毒による介護料の支給
  ハ 労災療養援護金の支給
  ニ 納骨堂の設置・運営



(3)安全衛生・労働条件等の確保事業(労災保険法第29条第1項第3号)

a) 労働災害防止対策の実施

b) 災害防止団体に対する補助

c) 健康診断センターの設置、運営

d) 救急薬品の配布

e) 未払賃金の立替払事業の実施

f) 勤労者財産形成促進制度への助成


社会復帰促進等事業の実施機関別の事業一覧


国が実施する事業

労働者健康福祉機構が実施する事業

労災ケアセンターが
実施する事業

1 社会復帰促進事業
(労災保険法第29条第1項第1号)
a) 外科後処置
b)
義肢等の支給
c)
振動障害者社会復帰援護金の支給
d)
振動障害者雇用援護金の支給
e)
振動障害者職業復帰促進事業特別奨励金の支給
f)
長期療養者職業復帰援護金の支給
g)
社会復帰促進等事業としてのアフターケア
h)
職能回復訓練
i)
労災はり・きゅう施術特別援護措置
a) 労災病院、医療リハビリテーションセンター及び総合せき損センターの設置、運営
b)
労災委託病棟の設置
c)
労災リハビリテーション作業所の設置、運営
d)
社会復帰指導員の配置
e)
休養所の設置、運営
f)
社会復帰資金及び自動車購入資金の貸付
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2 援護事業
(労災保険法第29条第1項第2号)
a) 特別支給金の支給
b) 労災就学等援護費の支給
c) 労災就労保育援護費の支給
d) 休業補償特別援護金の支給
e) 炭鉱災害による一酸化炭素中毒による介護料の支給
f) 労災療養援護金の支給
a) 年金担保資金の貸付
b)
納骨堂の設置・運営
a) 労災特別介護施設(ケアプラザ)の設置、運営
b)
労災ホームヘルプサービス事業

3 安全衛生・労働条件等の確保事業
(労災保険法第29条第1項第3号)
a) 労働災害防止対策の実施
b)
災害防止団体に対する補助
c)
救急薬品の配布

d) 勤労者財産形成促進制度への助成

a) 健康診断センターの設置・運営

b)未払賃金の立替払事業

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この記事に関するお問い合わせ先

労働基準部 労災補償課 TEL : 024-536-4605

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